From Chef
旬のキノコ&秋鮭に、ちょっと意外な緑のアクセント
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アボカドのラヴィオリ
南仏野菜のようなカラフルな夏の素材から、茶色や黒などシックな秋の素材へと移り変わってきました。おすすめの筆頭はキノコです。写真中央の黒いキノコは静岡で栽培されているポットベラ、イタリア語で"美しい大傘"という名のブラウンマッシュルーム。直径が約10cmもあり、肉厚で弾力があります。味にクセはなく、焼くことで旨味を凝縮させます。無農薬・無漂白、低カロリーでタンパク質やビタミンB1・B2が豊富、美容と健康のためにもぜひ召し上がっていただきたい食材ですね。

周囲に配したのはフランス産のキノコで、アンズの香りがすることから和名ではアンズタケの黄色いジロル、そして"死のトランペット"というちょっとコワイ名前のトロンペット・デ・モール。どちらも香り・食感・味すべて良し、の優等生たちです。ちなみに、この他にもさまざまなキノコが日々入荷し、その時々で違う料理を提供していきますので、いらした当日にお尋ねください。

メインは鮭、と言うと「えっ、シャケ?」と驚かれそうですね。もちろんサーモンには違いないのですが、ノルウェーやチリ、タスマニアなどで養殖されているアトランティックサーモンはサケ科ニジマス属に属するのに対し、この料理に使用しているのは、サケ科サケ属のシロザケ。秋になって産卵のために故郷の川にもどってくるサケで、"秋鮭"または"秋味"と呼ばれています。メスは卵に栄養がとられて身がやせているので、オスを使います。身の色が淡く、養殖のサーモンと比べ脂がこってりしすぎていないのが特徴。そのため、スモークサーモンなどにするよりも、上品な味をそのまま生かして焼き上げるのに向いています。

さて、唯一、秋色らしからぬ、緑色が透けて見えるラヴィオリをアクセントとしてのせました。なかには、裏漉したアボカドと生クリームを合わせたものが入っています。最近、非常に人気のあるアボカド、カットしてサラダに加えるなど、夏の冷製メニューのイメージが強いかもしれません。が、実はアボカドの新物は秋にメキシコからやってきます。冷製だけでなく、加熱した温かいアボカドの美味しさを表現したいと思い、この料理を考案しました。ぜひお試し下さい!



小林 邦臣 小林 邦臣
1973年生まれ。
ザ・ホテルヨコハマ、レ・サヴール(日比谷)等を経て’99年渡仏。
アンフィクレス(パリ)、ル・ソントネール(ペリゴール)で経験を積んだ後帰国、レ・サンス(スーシェフ)、ル・ジャルダン・デ・サンス、ラール(シェフ)を経てアディング・ブルーへ。
2008年、アディング・ブルーのシェフに就任。
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