From Chef
後引く美味しさ、アルザス地方のピッツァ風タルト
« 秋の香りを生かした岩塩包み焼きとテリーヌ | TOP | 蝦夷豚を使った、滋味あふれるココット料理 »


タルト・フランベ

 タルト・フランベはご存知でしょうか?まだ一般的に知られているとは言えませんね。わかりやすいよう、あえてピッツァ風と書きましたが、いわゆるイタリアのピッツァではありません。フランスはアルザス地方の郷土料理です。この美味しさを日本でも伝えたいと思い、adding:blueでは、パーティーメニューの1品として提供しており、召し上がった方からは大変好評をいただいております(嬉)。
 作り方はまず生地から。小麦粉、イースト、水、そしてラードが入るのが特徴です。練って発酵させ、1晩冷蔵庫で寝かせてから、うす〜くのばし、オーブンで5分程度焼きます。ラードが入ることと、薄くのばすことにより、さっくりと歯触り良く焼き上がるのです。
 さて続いては具材をトッピング。ピッツァにはチーズがつきものですが、タルト・フランベの場合、フロマージュ・ブランを使います。そう、いわゆる溶けてのびるタイプのこってりしたチーズではなく、フレッシュでマイルドな甘味と酸味を持つフロマージュ・ブランです。現地でマンステールを使っている店もありましたが、基本的にはフロマージュ・ブランです。当店では、クレーム・ドゥーブルを少し加えてコクを出しています。これを生地全体にぬって、玉ネギのスライス、黒こしょう、刻んだベーコンを散らして、再び5分焼成すれば、でき上がり。
 現地のパン屋やカフェでは冷めた状態でも売られていますが、やはり焼きたて熱々のほうが美味しい。また、本来は円形に焼く所が多いですが、当店では、パーティーの席でより迫力があってなおかつ大勢の方がつまみやすいよう、テンパン1枚分の大きな四角形に焼いて切り分けています。この形のほうが、薄くのばす時に実はちょっと大変なんですけどね。
 生地とチーズがあっさりした味なのに対し、玉ネギ、黒こしょう、ベーコンがアクセントとなって、そのバランスが実に絶妙、ビール、シャンパン、白ワインなど、アルコールとの相性もばっちり。まさに、後を引く美味しさなのです。



小林 邦臣 小林 邦臣
1973年生まれ。
ザ・ホテルヨコハマ、レ・サヴール(日比谷)等を経て’99年渡仏。
アンフィクレス(パリ)、ル・ソントネール(ペリゴール)で経験を積んだ後帰国、レ・サンス(スーシェフ)、ル・ジャルダン・デ・サンス、ラール(シェフ)を経てアディング・ブルーへ。
2008年、アディング・ブルーのシェフに就任。
BLUE 

NOTE TOKYOMOTION BLUE YOKOHAMACOTTON CLUBresonance(C) 

copyright BLUE NOTE JAPAN ,INC